【2018東北ツアー】2日目・4月3日(火)
※電波状況が悪いので写真は後で追加します。
今朝は仙台駅からスタート。
仙台市営地下鉄東西線で荒井駅へ。13分の距離で300円。高いです。
震災遺構 仙台市立荒浜小学校
2011年3月11日に発生した東日本大震災において、児童や教職員、住民ら320人が避難し、2階まで津波が押し寄せた荒浜小学校。津波による犠牲を再び出さないため、その校舎を震災遺構として公開し、津波の脅威や教訓を後世に伝えていきます。(施設パンフレットより)
この荒浜小は2017年4月に一般公開が開始し、同年9月末時点で来場者は延べ4万人を超えたそうです。今日も朝一(開館時刻直後)に行きましたが先客あり。地元のご老人もいれば県外から(神戸からだと言ってた方も)の家族連れなど様々です。帰る頃には30人くらいはいたのではないでしょうか。もともと校庭だったところが丸々駐車場になっており、ほとんどの方が車で来ています。
荒浜小がある若林区荒浜地区は住宅地のほぼ全てが流出した地域で、残っている建造物はこの学校くらいでした。その校舎も2階床上(4m程度)まで冠水し、かなりあちこちが壊れていたりします。それが一般公開され、誰でも見られるようになっています。貴重でもっとも分かりやすくその悲惨さを伝えられる方法ですね。
1階・2階は壊れた校舎がそのまま(といっても安全なように補強や整備はな
されていますが)見ることができます。
3階は非公開、4階には当時や現在の荒浜地区の状況を解説する展示、そして17分のドキュメンタリー映像が流されています。これがよくできています。テレビ番組などとは違い1つの地点に集中した内容なので非常にわかりやすいです。他にも子供達が書いた絵や地元の方が協力して作ったというジオラマ、津波に対する街づくりが考えられるゲームなどもあります。
荒浜小はそんな感じ。これだけでもなかなか充実しているのですが、荒浜小の利点は現場だということ。実際にその周りを歩いて回れます。先ほど見た街づくり計画が現在はこうなっている、海からこれだけの距離がある、津波の力を弱めた運河はこれか…など。色々実際に見て理解が深まります。現に周辺道路の盛り土工事や海岸の整備工事は続いています。
仙台市まちづくり政策局防災環境都市推進室の荒浜小管理担当の方に色々解説していただけました。あまり時間がなかったので聞きそびれたことはありますが。
いわゆる「多重防御」まちづくりを目指す仙台市では、海の近くは災害危険区域として居住できなくなり、市が全て土地を買い上げました。ここ2年でやっと市民の生活の復興(沿岸部住民の防災集団移転など)がひと段落し、海岸の整備や土地の活用方法の検討に入ったそうです。現在は被災住宅の基礎や半壊住宅などがまだ残してあって、荒浜地区全体が遺構として活用されることを期待しているようです。「中央(仙台)に大きな何かができるだろうけど、こちらは現場としてしばらくは残していきたい」そうですが、経費の問題から壁は高いようです(荒浜小以外のところには国からも補助が出ないらしい)。沿岸部は今後公園などに整備していく計画だそうです。
というわけで荒浜小とその周辺ですが、一度行く価値はあると思います。仙台駅からも30分程度なので是非。
せんだい3.11メモリアル交流館
バスで荒井駅に戻ります。地下鉄東西線は2015年12月に開業したばかり。それもあって荒井駅構内に「せんだい3.11メモリアル交流館」が開設されています。この地区はここも含めて一体で震災学習ができるようになって居るようです。素晴らしい。
とはいえ、展示スペースはそんなに大きくはなく30分くらいで見ることができます。
常設展では時系列順に震災関連の状況がカテゴリわけされてわかりやすくまとめられています。
企画展は4月22日まで「結〜消防・命のプロが見た東日本大震災」という展示です。
震災直後の救助、そしてその後の捜索活動に関わった消防士の証言がたくさん取り上げられています。なかなか見かけない視点の言葉にかなり衝撃を受けます。
この交流館で「仙台復興のあゆみ」という70p越えの冊子資料をいただきました。
やはり東北最大の都市、仙台市なだけあってこういうところにもしっかり予算をかけている印象です。あまりまだ他を見て居ないのでなんともいえませんが…。
日本三景・松島
日本三景ともなればTouristがいっぱい居ます。もちろん観光客も多いんですけど。
とりあえず賑わってました。工事中でしたけど。
※そして写真があげられないのでこれ以上説明しようがない。
宮城県石巻市
石巻駅は思っていたよりも内陸でした(ちゃんと調べていかなかったのが悪い)。海の方まで出るのに時間がかかりそうで、どちらかというと女川の方が見たかったのであまり時間もなく、駅の周りをちょっと歩いただけです。
とりあえず、栄えています。それなりに。駅周辺は波も50cm程度だったようです。
駅前に巨大な建物(石巻市役所と石巻総合病院)があります。市役所はプチショッピングセンターになっていて、市がテナントを募集して何軒かお店を入れているそうです。
宮城県女川町
女川は、街区が被災した地区にしては著しいと言ってもいい復興を遂げているように思えます。まあ復興と言っても駅と駅前の商業地区だけですが。まだ盛り土や魚市場の整備などは途中のようでした。
ですがやはり綺麗な街が復旧していると「おぉ!」と思います。
駅前の商店街は「シーパルピア女川」。飲食店に限らず様々なお店が入っています。
シーパルピア内に「女川町まちなか交流館」があります。基本は地区センターのようなものなのですが、ロビーではまちづくりの変遷が展示されていました。
シーパルピア内の「お魚いちば おかせい」で「女川どんぶり」をいただきました。やはり三陸は海鮮が美味しいです。1400円でこのボリューム??という感じ。
シーパルプアを少し離れ、街を歩いていたら「女川原子力PRセンター」の看板を見かけました。そういえば女川も原発を抱えていたのでした。東北電力ですけど。しっかり案内もあるし「女川散策MAP」にも大きく掲載されていました。そんなもんか…
最後に、女川駅の二階にある「女川温泉湯ぽっぽ」に行ってきました。
女川のまちづくりも仙台同様多重防御。沿岸部は商業施設や駅があり、住宅地は高台の上に移転します。震災のおかげで(という表現はよくないかもしれませんが)、こんな田舎(これもよくないかもしれませんね)の商業施設が開発されたのかと思うと複雑な感じです。まあ日が落ちてからはお店もほぼ空いてないし人もほぼいなかったんですけどね。